ronbun yomu

言語学(主に日本語文法史)の論文を読みます

主題

相原まり子(2011)中国語の韻律的手段による「文焦点」標示

相原まり子(2011)「中国語の韻律的手段による「文焦点」標示」『言語研究』139. 要点 Lambrecht 2000 の、以下の「脱主題化の原則」の仮説を用い、中国語の文焦点(SF)標示について、音響的な面から考える。 脱主題化の原則:SF標示は、PF構文の主題を担…

ジェネリック『文法と意味Ⅱ』をつくろう

尾上圭介(近刊)『文法と意味Ⅱ』はもう20年ほど「近刊」となっていて、そのこと自体がややネタと化している。 editech.hatenablog.jp 『文法と意味Ⅱ』(近刊)— ネコチャンマンくん (@nekotyanmankun) 2021年2月25日 今日はメリークリスマス!ですね(^^)私は…

森野崇(1987.12)情報伝達と係助詞:「は」及び「ぞ」「なむ」「こそ」の場合

森野崇(1987.12)「情報伝達と係助詞:「は」及び「ぞ」「なむ」「こそ」の場合」『学術研究 国語・国文学編(早稲田大学教育学部)』36. 要点 情報伝達の側面から、係助詞の機能を考える 旧情報・新情報を以下のように定義しておく 「旧情報」とは、受容主…

近藤泰弘(1998.2)平安時代の「をば」の構文的特徴について:『源氏物語』の用例を中心に

近藤泰弘(1998.2)「平安時代の「をば」の構文的特徴について:『源氏物語』の用例を中心に」『東京大学国語研究室創設百周年祈念国語研究論集』汲古書院 要点 中古のヲバ(<ヲ+ハ)について考える ヲバとヲの共通性 ヲバとハの共通性 ヲバ特有の機能 1点…