ronbun yomu

言語学(主に日本語文法史)の論文を読みます

山口堯二(2001.3)「まい」の通時的変化

山口堯二(2001.3)「「まい」の通時的変化」『仏教大学文学部論集』85

要点

  • マイの意義用法の変遷について考える
  • 意義として以下6種を立てる
    • 打消推定(せまい振る舞い)>打消推量(よも遠くへはござあるまい)
    • 打消意志:(ここには)留まるまい
    • 不適当:やるまい者にやるは、…
    • 打消勧誘:そつともおきづかひあられまひ
    • 不当:返事などはすまいことぞ
    • 禁止:~事に使まいぞ
  • 打消推量、打消意志、禁止のみが近世には残る
    • この他特殊なものに、確認的なマイカがある
  • マイは明治大正期頃を境に衰退に向かう
    • 打消推量はナイダロウへ、
    • 打消意志は、打消の終止法やナイツモリへ、
    • 禁止の衰退はそれより早く、別の間接的な言い方へ

雑記