2020-03-08 佐藤宣男(1974.10)平安、院政・鎌倉期における終助詞「なむ」:散文中の例を中心にして 中古 中世前期 希望・願望 終助詞 佐藤宣男(1974.10)「平安、院政・鎌倉期における終助詞「なむ」:散文中の例を中心にして」『藤女子大学国文学雑誌』16 要点 終助詞ナムは中世以降に古語化したとされるが、実態について触れられたことはない まず平安期において見ると、 和歌の例が多いが散文にもあり、 散文では心内、会話、消息に現れ、口頭語的性格が強いと考えられる 会話文で用いられる場合、ナムは聞き手ではなく第三者を対象とすることが多い 成章は「ただそとあつらへたる心なり」とするが、聞き手への直接希求の例もある*1 院政・鎌倉期には和歌の例も減り、散文は擬古物語に偏るようになる なお、願望のナムらしき例もある 宿させ給はなむや(宇治拾遺4-5) よに又もむまれこざらなん(やへむぐら) 雑記 目次を久しぶりに更新しました hjl.hatenablog.com *1:上代はない?