山中延之(2009.4)「『却廃忘記』の用語の一斑」『京都大学国文学論叢』21
要点
- 過去に採り上げられなかった却廃忘記の言語事象について
- 一人称の「自分」の、散文における初出例がある
- 為自分記之
- 日国の初出(史記抄)を大きく遡る副助詞ナンゾの例がある
- 紙カナンソニテカナラス手ヲノコヒテ文ヲサハクルヘキ也
- 他は全てナド・ナンド
- 「選ぶ」の意のキラフがある
- キラフはかつて、中立的な選ぶ→選び捨てるの意を持っていたが、これは単に「選ぶ」の意で、やはり例としては早い
- 解脱門義や、南海寄帰伝、慈恩伝にもあり、訓読語に偏るという指摘をさらに補強する結果
雑記
- ほんまに京大生か?
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— 京都大学観世会@新歓2020!!! (@kanzekai) 2020年4月4日
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