勝又隆(2022.3)『竹取物語』の地の文におけるゾとナムの係り結びの文章構成上の働きについて
勝又隆(2022.3)「『竹取物語』の地の文におけるゾとナムの係り結びの文章構成上の働きについて」『福岡教育大学国語科研究論集』63.
要点
- 竹取中のゾ・ナムによる係り結びの役割が、以下の差異を持つことを主張する
- 「ゾは補足的な解説を挿入し、」
- 「ナムは転換・展開の起点となっている」(p.11まとめ)
- 各章の末尾において、
- 5人の求婚譚では、「相対的に小さな切れ目をゾ、大きな切れ目をナム」
- 物語の締めくくり(旧大系の10章)では、「~ナム~ケル。~ゾ~ケル」で締めくくられる。物語の中身はナムまでで、ゾは物語に付随する、語り手からの叙述である
- 章末以外では、
- ゾの場合は係り結び文の戦後で同じ話題が続くか、時制が一致する
- ナムの場合、示された情報を起点に、話題が転換・展開する
雑記
- 恒例行事でも見ておくか(私は書けました)