近藤要司(2019.3)「上代の感動喚体句について(1)『万葉集』の無助詞喚体句について」『古代語の疑問表現と感動表現の研究』和泉書院(2000『親和国文』35)
要点
- 終助詞を伴わない無助詞の感動喚体句について考える
- ~思ほゆる君(915)
- 連体修飾部を伴わない単なる体言止めや、AはB型名詞述語文、倒置は除外した84例
- 無助詞感動喚体句とカモ感動喚体句を比較すると、
- 修飾成分の形式は、
- 動詞連体形がどちらも最も多いが、
- 形容詞はカモが多く(カモの情意性の反映)
- ズの連体形もカモに多い(眼前に存在しないものを語れる)
- ラムケムの連体修飾は無助詞にしかない
- 体言の種類は、
- 両者とも「夫妻恋人主君」が多いが、
- 指示詞と固有名詞が無助詞の場合に偏る(実体支持性の高さの示唆)
- 逆に、ころ・もののような実体的でない例は無助詞にはない
- 修飾成分の形式は、
- すなわち、
- カモ感動喚体句は情意評価の語を内部に含むことが多い
- カモ感動喚体句は眼前には存在しないものを対象にできる
- 無助詞感動喚体句は(カモのように情意の機能を保証されていないので)実体性を明示する傾向にある
要点
- 本来あるべきだった学会シーズンに、書店さんが2割引セールしてくれないかな?という淡い期待により本を買えていない
- 今年本買うくらいしか使いみちないのにね