劉相溶(2000.9)形式名詞「ハズ」の意味転成:洒落本を中心に
劉相溶(2000.9)「形式名詞「ハズ」の意味転成:洒落本を中心に」『専修国文』67.
要点
- ハズ関連形式を、元の名詞とのかかわりではなく、ハズ(ダ)内での意味変化内の問題として考察したい
- 対象資料は洒落本と、捷解新語、浮世床、遠鏡など
- 中世末期にはハズが「約束・予定」の意で用いられているが、
- 捷解新語原刊本のハズが、第一次改修本ではツモリになっている
- 「論理的推定のハズ」が使用を広げていく
- 背景に、ベシの消滅がありそう
- 論理的推定のハズ増えた根拠、以下3点
- 条件文との共起の増加
- ソノハズ系の増加
- ハズノコト系などの「ハズ+形式名詞」の普及
- 「論理的推定のハズ」は助動詞「ベシ」の消滅の影響を受けて発生したものであると考えられる。」(p.102)*1
雑記
- この時期の「学振n連敗したけど職就いてます」みたいなの、まじでやめてほしいと思うなあ(そんなのイマ・ココ・ワタシには煽りにしかならないでしょ)
*1:因果にズレがある?