金澤裕之(1997.4)助動詞「ない」の連用中止法について
金澤裕之(1997.4)「助動詞「ない」の連用中止法について」『日本語科学』1
要点
- 近年、規範的ではない否定の連用中止法「~なく」が認められる
- このとき本塁上には捕手はいなく木村の快走でこの回二点をあげて優位に立った。
- ナク中止の特徴2点、
- 状態述語に偏る(味もしなく、捕手はいなく、安定していなく)という点からすると、形容詞から類推を受けた可能性がある
- 肯定形を持たない形式がある(にすぎなく、ても構わなく)
- 大学生対象の調査(1996年)では、
- 状態的な場合に取りやすいという傾向に沿い、
- 状態的でない動詞の場合(切る)には取りにくい
- このことは、形容詞に近い動詞から規範的なルールが崩れ始めて、ズからナイへの移行の最終的な段階であることを示唆する
雑記
- なんで日本語科学やめて国語研論集になったんだろう