松田真希子(2000.11)ナガラ節の状態修飾性をめぐって
松田真希子(2000.11)「ナガラ節の状態修飾性をめぐって」『日本語・日本文化研究』10
要点
- ナガラ節の用法について、
- 従来「付帯状況」とされてきたナガラ節に付帯と並立が存する
- 付帯:ボールを走りながら取った
- 並立:音楽学校に通いながら個人レッスンを受ける
- 並立用法には付帯と連続する並立用法と、逆接と連続する対比用法(チョコレートを食べながら痩せたいとこぼす)が存在する
- 従来「付帯状況」とされてきたナガラ節に付帯と並立が存する
- 「状態修飾」性について、
- 付帯用法の状態修飾には以下2種があり、前者がより状態修飾的(cf.風が涼しく吹く)である
- 限定的付帯(方法・様態):おにごっこをしながら遊んでいる
- 付加的付帯(様態・並列):銀行でお金を借りながら、なんとか生活した
- 付帯用法の状態修飾には以下2種があり、前者がより状態修飾的(cf.風が涼しく吹く)である
- 前者・後者ともに主節動詞の過程性を規定するが、後者はそれだけではなく、アスペクトとも相関する可能性がある
- 祖父は笑いながら{死ぬ/死んだ/??死んでいる/??死んでいた/??死にかけた}
雑記
- 日本語学会、クレカで支払いさせてほしい~