山本淳(2003.6)「近世庄内方言の文末助辞ケ」『米沢国語国文』32.
要点
- 近世庄内郷土本を用いて、文末助辞ケの用法を(渋谷1999と比較しつつ)調査する。
- 形式的な面から、
- 状態用言はル形のみ、動作・変化動詞はル・タに接続し、江戸語・東京語より接続先が広い。
- 下接語もスケ、コト、ダなど、多様である。
- 意味的な面から、
- 回想的用法、報告的用法が主たるもので、江戸語と同様。
- 「おこしてくればゑけことノウ」のように、仮想的な派生的用法がある。
- 変化について、
- 形式的に:江戸・東京語がムード性を強める方向に変化したのに対して、庄内方言はそうはならなかった。
- 意味的に:回想性のない過去の例が、近世庄内方言にはまだない。
雑記
- 有馬哲夫がクビになってない理由が逆にわからん