舩木礼子(2000.10)幕末以降の土佐方言における意志表現・推量表現形式の変化
舩木礼子(2000.10)「幕末以降の土佐方言における意志表現・推量表現形式の変化」『地域言語』12.
要点
- 土佐方言の意志・推量のロウについて、武市瑞山書簡と『土佐の方言』によって確認したい。
- 幕末において、
- 意志・勧誘:未然形ウが多く、一段動詞の場合もヨウの析出は進んでいない
- 推量:Vロウまたは未然形ウ
- 過去推量:主にツロウ
- 名詞述語文の推量:デアロウがほとんどで、ヂャロウはない
- 打消意志・推量:マイが主で、ロウは用いられない
- 昭和初期において、
- 意志・勧誘:ヨウの析出が進むが、ウの例もある
- 推量:ロウのみが見られ、マスロウ、否定ロウの例もある。
- 過去推量:ツロウ・タロウ
- 名詞述語文の推量:ヂャロウ・デショウ
- 打消意志・推量:主にマイだが、否定ロウの例もある
- ニカーランの例がいくらかある。
- まとめ、
- 意志・勧誘:ヨウの析出が進んだが、GAJに至っても未分化な場合(カ変・サ変など)がある。
- 推量:ロウの接続範囲が次第に拡大する。
雑記
- 週末に学会仕事あると、平日の体力が×