ronbun yomu

言語学(主に日本語文法史)の論文を読みます

李淑姫(2004.3)中世日本語の原因・理由を表す接続形式の階層構造:抄物資料を中心に

李淑姫(2004.3)「中世日本語の原因・理由を表す接続形式の階層構造:抄物資料を中心に」『日本學報』58

要点

  • 林千草(1973)の中世末のホドニとニヨッテの指摘は、現代語のカラ・ノデと並行する
    • ウ・ヨウ・マイが上接可能かどうか/後件に推量・意志・命令・依頼が可能かどうか
  • これを別の形式にも広げ、南の従属句の分類に位置付けたい
  • 史記抄・湯山聯句抄・中華若木詩抄の調査では、以下の通り
    • ホドニ句は、已バ、トコロデ、ニヨッテ、ユヘニなどよりも広い成分を持つ
    • ホドニ句は述部に不変化助動詞を持つことができる
    • ホドニ句は、已バ、トコロデ、ニヨッテなどを包含できる
    • ホドニはC類、他はB類に分類される
      • 已バ・トコロデなど、ベシ・ウズ・ウズルのような「不変化助動詞でない推量の助動詞」が来るものは、「C類寄りのB類」と見る
    • 階層性は、ホドニ > トコロデ > 已然形バ > ニヨッテ・ニヨリテ > ユヘニ と記述できる

hjl.hatenablog.com

hjl.hatenablog.com

hjl.hatenablog.com

雑記

  • 半月くらい研究全く進んでね~~~~オイ~~~~