ronbun yomu

言語学(主に日本語文法史)の論文を読みます

疑問文

佐々木峻(1993.11)大蔵流狂言詞章の文末表現法:「……か知らぬ。」「……ぢゃ知らぬ。」等の言い方について

佐々木峻(1993.11)「大蔵流狂言詞章の文末表現法:「……か知らぬ。」「……ぢゃ知らぬ。」等の言い方について」山内洋一郎・永尾章曹(編)『継承と展開2近代語の成立と展開』和泉書院 要点 虎明本・虎寛本の「か知らぬ」系の形式について見る ひとまず、「ぞ…

永田里美(2018.3)『源氏物語』における反語表現:会話文中の「ヤハ」、「カハ」について

永田里美(2018.3)「『源氏物語』における反語表現:会話文中の「ヤハ」、「カハ」について」『跡見学園女子大学文学部紀要』53 要点 いわゆる反語のヤハ・カハの差異を示す ヤハの結びは既実現要素、カハの結びはムなどの未実現要素に偏り、 ヤハは聞き手…

尾上圭介(1983.10)不定語の語性と用法

尾上圭介(1983.10)「不定語の語性と用法」渡辺実編『副用語の研究』明治書院 前提 不定語の語性に「(その物なら物、人なら人、数なら数の)内容が不明、不定であること」という不明性・不定性を求める 「だれか」「なにか」のような不定称者指示を「不定…

小田勝(2010.2)疑問詞の結び

小田勝(2010.2)「疑問詞の結び」『岐阜聖徳学園大学紀要 教育学部編』49 要点 疑問詞疑問文における結びの形について、上代~中古の実態を調査し、疑問詞~終止形/連体形の両型が存することを説明する 問題 疑問詞疑問文の文末に、連体形・終止形の両方が…

高山善行(2016.5)中古語における疑問文とモダリティ形式の関係

高山善行(2016.5)「中古語における疑問文とモダリティ形式の関係」『国語と国文学』93-5 要点 古代疑問文におけるモダリティ形式について、特に以下の3点を問題とする 疑問文におけるモダリティ形式の多用 モダリティ形式の働き モダリティ形式の有無によ…

深津周太(2018.5)近世における副詞「なんと」の働きかけ用法:感動詞化の観点から

深津周太(2018.5)「近世における副詞「なんと」の働きかけ用法:感動詞化の観点から」藤田保幸・山崎誠編『形式語研究の現在』和泉書院 要点 呼びかけの「なんと」の成立に関して、感動詞化のプロセスから考察 なんと、ミなの衆。あれを聞(ききや)れ。(…

野村剛史(1995.9)カによる係り結び試論

野村剛史(1995.9)「カによる係り結び試論」『国語国文』64-9 要点 カによる係り結びの成立に注釈説を据え、その展開に以下の三段階を想定する 注釈的二文連置 「疑問的事態カ…実事的事態」 「…カ…ム系助動詞」 成立諸説 諸説は以下参照 hjl.hatenablog.com…

衣畑智秀(2016.1)係り結びと不定構文:宮古語を中心に

衣畑智秀(2016.1)「係り結びと不定構文:宮古語を中心に」『日本語の研究』12-1 doi.org 高山(2016)と関連して hjl.hatenablog.com 要点 係り結びが間接疑問・選言・不定といった構文(不定構文)の発生を抑制するという仮説を、宮古語方言を対象として…

高山善行(2016.12)ケム型疑問文の特質:間接疑問文の史的研究のために

高山善行(2016.12)「ケム型疑問文の特質:間接疑問文の史的研究のために」青木博史・小柳智ー・高山善行編『日本語文法史研究 3』ひつじ書房 要点 間接疑問文の成立に関して、ケム型疑問文を考察の対象とし、二文連置的な注釈構文との関連性を見る 研究史…

志波彩子(2016.1)近代日本語の間接疑問構文とその周辺:従属カ節を持つ構文のネットワーク

志波彩子(2016.1)「近代日本語の間接疑問構文とその周辺:従属カ節を持つ構文のネットワーク」『国立国語研究所論集』10 間接疑問文の発達について、高宮(2003*1, 2004, 2005)を承けて、明治期の共時的なあり方がどうであるかを報告 2004, 2005について…

高宮幸乃(2005.6)格助詞を伴わないカの間接疑問文について

高宮幸乃(2005.6)「格助詞を伴わないカの間接疑問文について」『三重大学日本語学文学』16 前記事の続き hjl.hatenablog.com 要点 ヤラより後発的なカの間接疑問文のうち、格助詞を伴わないものについて 私は何人がパーティーに出席したのか覚えていない …

高宮幸乃(2004.6)ヤラ(ウ)による間接疑問文の成立:不定詞疑問 を中心に

高宮幸乃(2004.6)「ヤラ(ウ)による間接疑問文の成立:不定詞疑問 を中心に」『三重大学日本語学文学』15 これと関連して hjl.hatenablog.com 要点 次のような間接不定疑問文について、注釈的二文連置による成立を想定する 何人がパーティーに出席するや…

高山善行(2018.3)上代語の潜伏疑問文をめぐって:「知らず」構文の場合

高山善行(2018.3)「上代語の潜伏疑問文をめぐって:「知らず」構文の場合」『国語語彙史の研究』37 主旨 潜伏疑問文の史的なあり方の解明 潜伏疑問文:太郎は、次郎に、洋子の一番好きな作曲家を教えた(←一番好きな作曲家が誰かを教えた) 述語(西山2013…