ronbun yomu

言語学(主に日本語文法史)の論文を読みます

コピュラ

信太知子(1998.3)「である」から「ぢゃ」へ:断定の助動詞の分離型と融合型

信太知子(1998.3)「「である」から「ぢゃ」へ:断定の助動詞の分離型と融合型」『神女大国文』9 要点 ヂャの成立にはニアリ>ニテアリ>デアル>デア>ヂャが想定されているが、文献にはデアル系(分離型)はそれほど多く見られない ヂャは15C後半、デアルは12…

上野隆久(2005.6)江戸後期から明治期における「~からのコトだ」と「~からだ」:『春色英対暖語』と『三四郎』を資料として

上野隆久(2005.6)「江戸後期から明治期における「~からのコトだ」と「~からだ」:『春色英対暖語』と『三四郎』を資料として」『日本近代語研究4』ひつじ書房 要点 接続助詞カラには、後件で原因・理由を述べ、「からだ」で締めくくる用法があるが、江戸…

岡部嘉幸(2019.5)洒落本の江戸語と人情本の江戸語:指定表現の否定形態を例として

岡部嘉幸(2019.5)「洒落本の江戸語と人情本の江戸語:指定表現の否定形態を例として」『国語と国文学』96(5) 要点 洒落本では、江戸語で融合・長呼のジャア+音訛ネエ、上方で融合・短呼のジャ+ナイが典型的であるが、これが江戸語一般に言えるのかを考え…

上林葵(2019.8)関西方言における終助詞的断定辞「ジャ」の機能:マイナス感情・評価の提示

上林葵(2019.8)「関西方言における終助詞的断定辞「ジャ」の機能:マイナス感情・評価の提示」『日本語の研究』15(2) 要点 関西方言のジャはヤと類似するが、ジャは限定的なモーダルな働きを強く帯びる働きを持つ (本の所有者が誰かを単に尋ねられて)そ…

信太知子(1970.9)断定の助動詞の活用語承接について:連体形準体法の消滅を背景として

信太知子(1970.9)「断定の助動詞の活用語承接について:連体形準体法の消滅を背景として」『国語学』82 要点 連体形+ナリは可能なのに、連体形+ダはないのは、連体形準体法の消滅によるもの また、その消滅過程には、ナリ・ニテアリが文相当句を承接する…

小島和(2017.3)キリシタン資料における「ものなり」表現について:「教義文体」との関わり

小島和(2017.3)「キリシタン資料における「ものなり」表現について:「教義文体」との関わり」『日本近代語研究 6』ひつじ書房 要点 キリシタン資料の文末モノナリと教義書類との関連性について、ラテン語引用文と日本語訳を見ることによって分析 モノナリ…

青木博史(2015.11)終止形・連体形の合流について

青木博史(2015.11)「終止形・連体形の合流について」秋元実治・青木博史・前田満編『日英語の文法化と構文化』ひつじ書房 要点 終止形・連体形の合流に関して、中古は終止形→中世は連体形という見方をせず、文末準体句の広がりから見る 先行論 形態論的な…

青木博史(2018.3)非変化の「なる」の史的展開

青木博史(2018.3)「非変化の「なる」の史的展開」『国語語彙史の研究』37 計算的推論を表す「非変化」の「なる」の史的展開について このあたりは葛飾区になる。 三上の枠組みでは「かみつく」は他動詞になる。 併せて、「対人的行為」を表す「非変化」の…